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2017.07.11

意味のあるデカ厚時計と意味のないムダ厚時計

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文/吉田 巌(十万馬力)

ファッション目線では、ちょい小ぶりの時計がジワジワと人気を高めておりますが、男のタフさや色気を演出したい場面では、やっぱりガシッとした大きくて厚みのある時計=デカ厚時計に頼りたくなることも。ただし、見た目のインパクトだけを狙っただけの“ムダ厚”は、オトナの持ち物として軽薄に過ぎます。選ぶべきは、大きさや厚さに確固たる意味があるモノなのです。

そもそもデカ厚時計は、メカニズムと機能の追求がもたらした必然だった

デカくて厚いのはそこに必然があるから。時計に水圧がかかっても時計内に水の侵入を防いでくれる優れた防水性をはじめ、外部からの衝撃に耐える耐衝撃性、加えてベースムーブメントにクロノグラフやそのほかの機能が次々とプラスされ、そのために厚さが増したということ。これらのことから、90年代後半からデカくて厚い時計=リッチな時計という構図も誕生した、というのが理由なのです。
 
こうした機能性追求の果てのデカ厚時計はけっして軽薄に見えず、むしろ男の逞しさや渋さ、色気を演出する絶好のジュエリーになってくれます。また今までにない独創的メカズニムを搭載した結果のデカ厚というものもあります。
 
これらは大抵がシースルーバックや両面スケルトン構造を採用しており、ケースいっぱいに精緻なメカがぎっしりと詰まっているという、ゼンマイ好きにとっては官能すら感じさせるさまを披露。リッチにしてインテリジェンスも感じさせる1本として活躍してくれるでしょう。
 
そんな目線で、読者の皆様を確実に格上げする“意味のあるデカ厚”を各メゾンの新作からアレコレ見繕ってみましたので、ぜひ選びの参考にしてくださいませ。

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だからデカ厚時計はブームでは終わらない

だからデカ厚時計はブームでは終わらない

90年代後半から時計界を席巻しまくったデカ厚ブームはようやく鎮静したようで、近頃お洒落なかたの間では、かつてのメンズウォッチの主流サイズである36〜40㎜ケースの時計がじわじわと人気の気配。

こうした控えめサイズの時計が脚光をあびる背景としては、昨今のファッションがクラシック回帰を強めていることもあげられるでしょう。が、それ以上に大きいのが、デザイン優先のデカ厚時計が増えたことに対する反動もあるかと。
 
むやみにケースが大きい割に、裏蓋を開けたら意外なほど小さなムーブメントがポツン……という“ムダ厚”時計からの揺り戻しではないかと。こういうのは得てして全体の質感もチープで、たしかにセンスのいいオトナが着けるべきシロモノではありません。とはいえすべてデカ厚時計を否定するのはもちろん誤り。その日の装いや赴くシーンしだいでは、ガツンと腕先でインパクトを効かせるのがベターな場合も多いものですから。
 
また、デカイ時計が男性性、マスキュリンなイメージを強くアピールするポイントになるのは事実なのです。つまり、デカ厚時計はトレンドうんぬんに関わらない男性ならではなニーズがあり、むしろ真のデカ厚時計はぜひ1本は所有したい時計でもあるわけです。
 
以下では機能としての必然から生まれた大人のオトコにふさわしいデカ厚時計をご紹介しましょう。

さらに強靭に進化した「デカ厚」ダイバーズ

「パネライ」 ルミノール サブマーシブル 1950 BMG TECH ™ スリーデイズ オートマティック 47㎜ PAM00692/107万円(9月発売予定)

ゴリッとした回転ベゼルでよりマッチョな雰囲気を高めたパネライきっての本格ダイバーズが、ケース素材に新開発の“BMG TECH”を採用。こちらはジルコニウム、アルミニウム、チタン、ニッケルを、ガラスと同じく結晶構造を持たないように固体化したアモルファス金属。強靭で耐食性に優れ、時計精度の大敵である磁力もシャットアウトします。3日間のパワーリザーブを叶える自社製のCal.P9010搭載。自動巻き。BMG TECHケース(47㎜)、ラバーストラップ。300m防水/(オフィチーネ パネライ)
1本は持っていたいデカ厚時計の代表はなんといっても、ブームを巻き起こした張本人であるパネライ。よく知られているように、こちらはイタリア海軍の水中ミッションのために開発された特殊潜水時計がルーツ。

高い防水性能を確保するとともに、暗い海中でも確実に時を読み取れるようにするには、どうしてもこの大きさと厚さが必要だったわけですね。

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超複雑機構+ライトウエイトという次世代“デカ厚”の筆頭

超複雑機構+ライトウエイトという次世代“デカ厚”の筆頭

「タグ・ホイヤー」 タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02T トゥールビヨン カーボン&チタニウム/予価178万5000円。

フライングトゥールビヨンとクロノグラフを装備する自社製Cal.ホイヤー02T搭載。そんなド級の複雑ムーブメントでありながら、ケース径45㎜にとどめてしまったのはさすが。最新のカーボンマトリックスコンポジット技術により抜群の軽さも叶えています。まさに価格が信じられない傑作。自動巻き。カーボンマトリックス&チタンケース(45㎜)、ラバーストラップ。直営・ギャラリー限定。10月発売予定/タグ・ホイヤー(LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー)

視認性と多彩な機能を盛り込んだ傑作

「ブライトリング」 ナビタイマー ラトラパンテ/128万円

航空クロノグラフの偉大なるアイコン「ナビタイマー」。各種の航法計算のための回転ベゼルを備え、文字盤も目盛りでぎっちりの今シリーズは、大きな顔立ちに説得力があります。こちらの新作はブランド初の自社製ラトラパンテ(スプリットセコンド・クロノグラフ)ムーブメント、Cal.B03を搭載。2本のクロノグラフ秒針によりラップタイム計測までできる複雑系クロノグラフです。SSケース(45㎜)。クロコダイルストラップ。/ブライトリング(ブライトリング・ジャパン)

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冒険時計の古典を軽量チタンで復刻

冒険時計の古典を軽量チタンで復刻

「ロンジン」 リンドバーグ アワーアングル ウォッチ90周年モデル/予価63万3000円

チャールズ・リンドバーグの大西洋単独無着陸飛行の90周年を記念し、彼と共同で開発した傑作航空時計をチタンケースで復刻。47.5㎜のビッグサイズケースですが、これは別段インパクトを狙ったものではなく、オリジナルのサイズにならったため。当時の暗くて振動の多いコックピット内で視認性を確保するとなると、このサイズは必然だったのです。大径ながら黒のベゼルで引き締めているので、さほど大きく感じないのもよろしいかと。自動巻き。チタンケース(47.5㎜)、カーフストラップ。世界限定90本。9月発売予定/ロンジン(スウォッチ グループ ジャパン ロンジン事業部)

●吉田 巌(ライター)

さまざまなメンズ誌に、服、靴、鞄、革小物などさまざまなジャンルを執筆。時計の原稿も多く手がけ、バーゼルワールドの取材にはこの15年毎年参戦。
■お問い合わせ
オフィチーネ パネライ 0120-18-7110
タグ・ホイヤー 03-5635-7054
ブライトリング・ジャパン 03-3436-0011
スウォッチ グループ ジャパン ロンジン事業部 03-6254-7351

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