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2017.07.22

人探しにプロポーズのお手伝い!? ホテルのコンシェルジュにリクエストできるのは……

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文/井上 真規子

一流のホテルには欠かせない、究極のパーソナルサービスであるコンシェルジュ。“よろず承り係”とも呼ばれる、彼らの守備範囲やネットワークの広さには目を見張るものがあります。最近は日本でもコンシェルジュサービスへの認識が高まっているとはいえ、いったい何をどこまでお願いしていいの?と、いまいち掴みきれない方も多いことかと。

そこでラグジュアリーホテルを訪れる、富裕層の驚くべきリクエストをご紹介。今年、コンシェルジュ歴17年目を迎え、現在はザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町のチーフコンシェルジュを務める桃井忍さんにお話を伺いました。
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探偵のような人探しを依頼されることも

「今までで一番印象的だったのは、昔留学に来ていた時に仲良くなった日本人の友人を探してほしいというアメリカ人の方のリクエストでした。住所も本名もわからない、でもどうしても会いたいとおっしゃって。聞いた瞬間は無理かもしれないと思いましたが、決してお客様の依頼にNOを言わないのがコンシェルジュのポリシー。それに、私の場合は難しいリクエストをもらった時ほど燃えるんです」

たまたま、その友人の父親が本を出すほど有名な方で、お客様がその著書名を思い出してくれたので、父親の会社を探し出して連絡を取ることができたそう。

「一旦は秘書の方に断られましたが、思いが伝わったのか詳細を話してくださって、無事に再会を果たすことができました。あの時は本当にうれしかったですね」

もはや探偵の域に達している桃井さん。名前もわからないままリクエストしてくるゲストもなかなかのツワモノですが、それだけ世界ではコンシェルジュへの信頼度が高いことがわかります。これを、常に何件も同時進行しているというのですから驚きです。

「海外のお客様ですと、コンシェルジュに対するご要望は多岐にわたり、物探しや人探し、秘書業務までさまざまなリクエストが舞い込んできます。携帯や財布などの物探しはよくあること。あるお客様は、ご購入された浴衣を帰りのタクシーに忘れてきてしまったので探して欲しい、とご依頼にいらっしゃいました。

領収書もなかったのですが、個人タクシーと同じ色ということを思い出していただき、片っぱしから個人タクシーの会社に連絡して探し出しました。とくに海外のお客様は、失くしたものが見つかるとマジックだ!と驚かれることが多いですね」
チーフコンシェルジュの桃井さん。両方の胸元には、「レ・クレドール」の正会員バッジが!
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難しいリクエストはコンシェルジュ同士の連携で解決

地道にリサーチや連絡を重ねるなど、コツコツ向き合えば解決できるリクエストは、さほど難しいと思わないという桃井さん。それよりも、短時間で要望に応えなければならなかったり、得意分野でない依頼のほうがプレッシャーを感じるそうです。そうした場合に大切になるのがコンシェルジュ同士の連携なのだとか。

「できるだけ難題に応えるため、ホテル内のコンシェルジュ同士で連携を組むのはもちろん、世界中のホテルのコンシェルジュと協力しています。お客様のためになることならホテルという枠をも越えて、コンシェルジュ同士でアイデアや情報、知識をも共有します。自分では考えもつかないような解決法を聞くこともあり、とても刺激になります」

世界80カ国で4000人の選ばれしコンシェルジュが加盟するネットワーク「レ・クレドール」に加盟している桃井さん。東京のコンシェルジュで加盟しているのは桃井さんを含めて17名のみとのこと。
桃井さんの務めるザ・プリンスギャラリー  東京紀尾井町は海外のお客様が多い
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プロポーズの言葉から、結婚記念日のプレゼントまで

では、実際に日本人のゲストは、どれだけコンシェルジュを使いこなしているのでしょうか。

「日本人男性の方のリクエストで、プロポーズをサポートした経験も何度かあります。プロポーズの言葉や伝えるタイミングなど、もっと自然に、シンプルにしたほうがいいかもしれません、とアドバイスさせていただいたり。無事承諾をいただかれた際には、これぞ女性コンシェルジュのお役目と実感しました。また、結婚記念日のプレゼントを毎年選んでほしいという依頼も受けています。もちろん、奥様にはコンシェルジュが選んでいることは秘密ですけれど」

ここまでゲストに尽くしても、すべてサービスとして提供しているのがホテルのすごいところ。当然です、と言わんばかりの桃井さんやホテルからは、ゲストへの温かい思いが伝わってきます。

「コンシェルジュの利用に慣れている海外のお客様などは、チェックイン後にデスクにいらして、何日までいるからよろしくねと挨拶に来てくださったり、毎日コミュニケーションを取ってくださる方もいらっしゃいます。今日は外出中にこれとこれをやっておいて、と時間に余裕を持って依頼をされる方も、コンシェルジュの使い方が上手だなと思いますね」

コンシェルジュを上手に活用することで、より充実した滞在を実現し、ホテルの隠れた魅力にも出会うことができるというわけ。ただ、乱暴に上から目線で無理難題を言うような姿勢はNG。できるだけコミュニケーションを取って、依頼期限まで時間に余裕をもたせるなど、ゲスト側の気配りも大切です。こちらの真剣さが伝わったとき、コンシェルジュたちのゲストへの底知れぬ熱い思いと力量を知ることになるでしょう。

● 桃井 忍(ももい・しのぶ)

「レ・クレドール ジャパン」会員。2001年からコンシェルジュ職に就く。2016年7月のオープン時より、ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町のチーフコンシェルジュ職に従事。現在は、同ホテルに在籍するコンシェルジュを率いて、日々奮闘中。

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