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2017.06.09

「刺激的なディナーをしませんか?」とパリジャンは言った

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文/川原好恵(ランジェリージャーナリスト・ライター)

専門分野がアンダーウエア(つまり下着、ですね)ということもあり、下着に関する文化やエピソードに触れる機会には一般の方よりもなかなか恵まれているんじゃないかと思います。もちろんそれは日本国内のみならず、海外のそれまで含めて。

なかでも、ことフランスにおいては下着を“男女間の刺激”と結びつけて語られることが多く、その捉え方には大いに刺激を受けている次第です。

退屈なディナーもリモコンスイッチ(?)でエキサイティングに

まず、なぜ下着の取材をしているのに“男女間の刺激”の話になるのか。それは、ヨーロッパのランジェリートップブランドにおいて、下着は男女間のコミュニケーションツールとして捉えられているから。
デザイントレンドやマーケットの話をするのと同時に、多くの場合それを着けるときのシチュエーションやマインドについても語られます。“アムール(愛)”の国、フランスではその傾向がさらに顕著。

そのため、パリで開催される下着のトレードショーでは、下着と同じようにコミュニケーションツールになり得る、セックストイも同じ会場に展示されています。

その中でも、ひと際目を引く洗練されたソレが並ぶスタンドに入り取材を試みたところ、ハンサムなパリジャンが「これぞウチのイチオシ」と言わんばかりに紹介してくれた人気商品が、これまたハンサムなデザインの小型ローターとリモコン。

「これがあれば、どんな退屈なファミリーディナーだって、エキサイティングで刺激的なディナーになるだろう?そう思わないかい、レイディ?」とウインク。そう、これが成熟することを良しとするオトナの文化というものなのですね。

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夫婦の危機をクリアした、ガーターベルトの贈り物

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さらに、あるランジェリーブランドのエグゼクティブは、今や機能的には必要ないガーターベルトをコレクションに入れる必要性について、こう説きました。

「子供が生まれて育児に追われ、僕達夫婦にもちょっとした倦怠期が訪れたんだ。それを打開しようと思って妻に贈ったのが、ガーターベルト。もちろん、妻は久しぶりの二人水入らずのディナーにそれを着けてきてくれて、その夜で僕達の倦怠期は終り(笑)。だからガーターベルトは必要なんだよ」と。

いくら“アムール(愛)”の国でも、長い時間共に過ごせば、退屈なディナーも倦怠期もやってくるのです。ただ、それを放置せず、ましてや女性の責任などにせず、自らいい感じの“刺激”となる小道具を用意するのが、フランス男がフランス男たる所以。

しかも、オトコがオンナに命じる男性主導の“刺激”ではなく、女性が自ら楽しんで主導してしまうように誘う小道具使いが、なんとも上手いんですね。
小型ローターもガーターベルトも贈るのは男性、でも、それを身に着けるか否かの最終判断は女性に委ねる。

重要なのは、この“きっかけは男性主導でも結果は女性主導”というプロセス。ここが“刺激的なディナー”の共犯者として女性が共に楽しめるか、オトコのジコマンディナーに付き合わされたと思うかの大きな分かれ道なのです。

実践するにはやや高レベルなテクが必要ではありますが、習得すれば、その先に待っているのはめくるめく二人の甘美な時間。その価値は想像以上ですよ。

●川原好恵

文化服装学院卒業。ファッションビルで販売促進、広報、店舗開発を経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーやビューティを中心に執筆を行う。なかでも、海外のランジェリー市場については定期的に取材を行い、最新情報をリポートしている。

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