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2019.08.24

自動車ジャーナリストが選ぶ、美しいクルマ【1】

ピニンファリーナがデザインしたファミリーカーが実は美しい!

ピニンファリーナとイタルデザイン。イタリアを代表する二つのカロッツェリアの作品が好きだと語る大谷達也氏が、美しいクルマに選んだのは、ピニンファリーナがデザインを手がけたモデルの中で、唯一所有したことがあるプジョー306だった。

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文/大谷達也

1960〜80年代にかけてフェラーリのために描き出したデザインが大好き

最も美しい1台を選べだなんて、気の多い私には無理な注文です。そもそも、私はまったくタイプの異なる二つのカロッツェリアが手がけた作品が、どちらも同じくらい好きなのですから。

ピニンファリーナによる完璧ともいえるプロポーション

そのカロッツェリアのひとつが、ご存知ピニンファリーナ。とりわけ1960年代から1980年代にかけてフェラーリのために描き出した曲線的なデザインが大好きです。「デイトナ」、「ディーノ」、「365GT4」、「308GTB」……。月並みで申し訳ありませんが、その伸びやかで官能的なラインは、完璧ともいえるプロポーションと相まって実に魅力的。このデザインを美しいと思わないクルマ好きは滅多にいないはずです。
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天才ジウジアーロの直線的デザインの代表作、初代ゴルフとパンダ

天才ジウジアーロがデザインした傑作の1台である初代フォルクスワーゲン「ゴルフ」
もう一つ大好きなカロッツェリアがイタルデザイン。もっと正確にいえば、その創設者であるジョルジェット・ジウジアーロの作品が大好きなのです。天才ジウジアーロは直線的なものから曲線的なものまでさまざまなデザインを生み出しましたが、なかでも大好きなのが直線的デザインの代表作ともいえる初代フォルクスワーゲン「ゴルフ」と初代フィアット「パンダ」。
言ってみればどちらもシンプルなベーシックカーで、余計な装飾はほとんどありませんが、それだけにデザイナーとしての力量が問われるジャンルともいえます。にもかかわらず、ジウジアーロはそれこそ完璧なプロポーションと緻密に練り上げたシンプルなラインで、コンパクトカーの美しさを描ききったのです。

このうちフィアット「パンダ」には、マイナーチェンジを受けた後期型ですが、某自動車雑誌の編集部員だった時代に長期テスト車として担当する幸運に恵まれました。また、私が初めて購入したクルマは、一世を風靡したマツダ「ファミリア」(別名FFファミリア)でしたが、これを選んだのも、当時の私には高価で手が届かない初代ゴルフにもっともよく似たデザインだったから、というものでした。
ゴルフと同様、ジウジアーロによる直線的なデザインの代表作、フィアット「パンダ」
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ピニンファリーナがデザインした美しいデザインのファミリーカー

いっぽう、ピニンファリーナの優雅なデザインは、その美しさを生かすには必然的にある程度以上のサイズが必要となります。また、スペースユーティリティを強く意識しなければいけないコンパクトカーと違って、スポーツカーは“デザイン代”が大きいため、ピニンファリーナのデザイナーたちにとっては腕の振るい甲斐があったと想像されます。私の好きなピニンファリーナにフェラーリが多いのも、これが理由でしょう。
1965年にデビューしたプジョーのコンパクトカー「204」。デザインを手がけたのはもちろんピニンファリーナ
ところが、ピニンファリーナはファミリーカーでも美しい作品を残しています。1960年代から2000年代にかけての一連のプジョーがその代表例で、フェラーリとはいくぶん傾向が異なるものの、ピニンファリーナらしい抜群のセンスが息づいた作品も少なくありませんでした。

そういえば私もピニンファリーナがデザインしたクルマを所有したことが過去に1度だけありました。1996年型のプジョー「306」です。Cセグメントという限られたサイズながら、ピニンファリーナらしい柔らかな曲線が随所に生かされていて、とても気に入っていました。おそらく、私が“買える”ピニンファリーナはこれが空前にして絶後でしょう。

というわけで、私が選ぶ「美しいクルマ」はプジョー「306」とさせていただきます。
かつて大谷氏が所有したこともあるプジョー306。ピニンファリーナがデザインを手がけ、1993年から2002年まで生産された

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