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2018.05.11

日本一の弁当、崎陽軒シウマイ弁当が愛される7不思議

名実ともに日本で一番売れている弁当といえば、横浜名物、崎陽軒のシウマイ弁当。一見普通の弁当がなぜこんなにも人気なのか? 生産工場を直撃して、その理由を探ります。

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文/秋山 都 写真/吉澤 健太

「アナタの好きな駅弁は」と聞かれたら?
「高崎だるま弁当!」「富山のます寿司!」「東京のチキン弁当!」など、それぞれお好みの弁当があると思いますが、個数でダントツ日本一売れている弁当、それは崎陽軒の「シウマイ弁当」でしょう。

その数なんと1日に約2万3000個!日本一のセールスを誇るこの弁当はいつ、どのように生まれたのでしょう。そして中身は変わっていないのか? 値段は? など気になるあれこれを、新横浜のシウマイ生産工場で直撃してきました。
1日180名の見学者を受け入れている崎陽軒 横浜工場。ガイドさんの丁寧な説明も楽しい。
1日180名の見学者を受け入れている崎陽軒 横浜工場。ガイドさんの丁寧な説明も楽しい。
訪れたのは「崎陽軒 横浜工場」。1日に約80万個のシウマイを生産するこの工場ではシウマイとシウマイ弁当の主要製造ラインが引かれており、希望者はこの製造ラインをガラス越しに見学することができます。シウマイ弁当ができるまでの工程とともに、シウマイ弁当がなぜこれほど愛されるのか、その7つの不思議を明らかにしていきましょう。

不思議その1:90年変わらないレシピ

シウマイには国産ブタ肉をその日の朝工場で挽いたひき肉と、北海道産の玉ねぎ、一晩水でもどした干し貝柱を戻した水ごと混ぜいれる。
シウマイには国産ブタ肉をその日の朝工場で挽いたひき肉と、北海道産の玉ねぎ、一晩水でもどした干し貝柱を戻した水ごと混ぜいれる。
まずは主役であるシウマイはいつ、どこからやってきたのか。そもそもは1928年(昭和3年)、崎陽軒初代社長である野並茂吉氏が「横浜になにか名物を」との思いから、中華街の料理人の知恵を借り、生み出した料理なのだそうです。

当時、小田原にはカマボコ、鎌倉にはハムなど主要な駅にはそれぞれ名物がありましたが、横浜にはこれといって何もなかったとことを憂えた野並氏は、中華街を食べ歩き、当時は突き出しとして供されていた焼売に注目し、独自のレシピでいまのシウマイを開発。そこから今年で90年! 化学調味料などは添加しておらず、冷めてもおいしいようにホタテの貝柱を配合するなど基本的にレシピは変わっていません。昔も今も、おいしい崎陽軒のシウマイです。

ちなみにこのシューマイでも焼売でもなく、シウマイという表記ですが、これは崎陽軒初代社長である野並茂吉氏の栃木県訛りから生まれた、なんてトリビアも。

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元祖XXXX娘。?!

不思議その2:宣伝に一役買ったのは元祖アイドル?!

歴代シウマイ娘のコスチューム。時代を反映しているものの、どれもチャーミング。
こうして生まれたシウマイのセールスに一役買ったのが1950年(昭和25年)に登場したシウマイ娘です。戦争で失われた明るさを取り戻そうと、チャーミングな制服に身を包んだ女性たちが明るい笑顔をふりまきながらシウマイを売り歩く姿は多くの人の印象に残りました。1952年(昭和27年)には毎日新聞に連載された獅子文六の小説「やっさもっさ」にシウマイ娘が登場。翌年には映画化され、全国で人気が高まったのだとか。この当時から“会いに行けるアイドル”がいたとは! 

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食べて気がつく、ごはんのヒミツ

不思議その3:モチモチごはんはどう作る?

昔から変わらないおなじみの俵型のごはん。
昔から変わらないおなじみの俵型のごはん。
崎陽軒のシウマイ弁当ファンが異口同音にほめ称えるポイント、それは「ごはんが冷めてもウマイ!」ということ。ベチャッと柔らかすぎず、ほどよい固さのごはんは、蒸気で炊き上げるのがそのヒミツ。俵型に抜かれ、黒ごまをパラリとまいて、小梅をそっと添えたらできあがり、です。

不思議その4:2番めに好きなおかずは?

シウマイ弁当は1ラインに30人ほどが列となり、ごはんやおかずを順に詰めていきます。
シウマイ弁当は1ラインに20人ほどが列となり、ごはんやおかずを順に詰めていきます。
シウマイ弁当にはシウマイ5個に加えて、鶏のからあげ、鮪の照り焼、筍煮、玉子焼き、切り昆布、千切り生姜、アンズのおかずが詰められています。この中で、シウマイがもっとも人気なのは当然のことながら、2番めに人気のおかずはなんだと思いますか?

実はこれ、筍煮。甘辛く煮付けられたタケノコはシャクシャクとした食感も楽しく、お弁当のよいアクセント。昨年にはこの筍煮を通常の4倍詰めた「ドリーミング筍シウマイ弁当」が期間限定で発売されるなど、筍煮ファンを大いに喜ばせました。

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シウマイ弁当から生まれたキャラクターは?

不思議その5:ひょうちゃん

みんなに愛されたひょうちゃんは惜しまれながら、その務めを終えています。
いままで発表されたさまざまな顔の「ひょうちゃん」が、横浜工場では見学できます。
崎陽軒のシウマイにはひょうたん型の磁器製醤油入れが入れられています。その名を「ひょうちゃん」。初代は有名マンガ「フクちゃん」の生みの親である横山隆一さんが原画を描いています。さまざまな表情とポーズで人気となり、たくさんの人がコレクションしています。残念ながら「シウマイ弁当」の醤油入れはプラスチック製の醤油入れですが、いまもときおり期間限定の商品に登場するほか、崎陽軒 横浜工場の見学コースではシウマイの試食皿として使われるなど、崎陽軒にとっては大切なキャラクターとなっています。
崎陽軒 横浜工場の見学では、シウマイと特製シウマイ、パイナップルケーキなど崎陽軒の商品を試食できます。
崎陽軒 横浜工場の見学では、シウマイと特製シウマイ、中華菓子など崎陽軒の商品を試食できます。

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弁当を見ただけでどこの工場で作られたかわかる?!

不思議その6:掛け紙は語る。

横浜工場で製造されたものは昔ながらの掛け紙にヒモがかけられています。でも……
本社工場と横浜工場で製造されたものは昔ながらの掛け紙にヒモがかけられています。でも……
シウマイ弁当には横浜の街並みを描いた掛け紙がかけられています。ですが、この紙とヒモがかけられているのは横浜駅東口の本社工場と横浜工場で製造されたもののみ。東京の工場で製造されたものには、掛け紙と同じ模様がプリントされたかぶせ蓋が使用されています。この紙とヒモも、人の手でひとつひとつ丁寧にかけられていました。食べるときにはそんなことにも思いを馳せて感謝したいものですね。

不思議その7:アナタはこれをどう食べる?

さあ、いよいよ大ラスを飾るのは、その食べ方。不思議とシウマイ弁当の食べ方は論議を呼んでおり、「ごはんから食べる」「アンズは最後に残す」「いや、最後は小梅だろ」と人によって強いこだわりがある様子。漫画家の久住昌之氏をはじめ、その食べ方を作品のテーマとして取り上げている人もいるほどです。

弁当箱の中に存在する、シウマイのうまみ、からあげの濃厚さ、マグロの醤油味、タケノコの食感、玉子焼きの癒し、かまぼこの安心感、そしてショウガや切り昆布、アンズ、小梅のアクセントをどのような順番で配し、口中で調和させるのか。食べ手はさながら、多くのプレーヤーを指揮するコンダクターのように、一期一会の「シウマイ弁当協奏曲」を奏でるのです。

では、ここで卒爾ながらワタクシの食べ方を。「ぼくのと違うんだけど?!」というご指摘も当然あろうかと思いますが、百人いれば百様の味わい方があるのがシウマイ弁当の面白さということで、どうぞお許しを。

◆ 崎陽軒

・シウマイ弁当(830円)は神奈川県・東京都内主要駅構内や百貨店などで販売。
・横浜工場の見学は月末と年末年始をのぞく水・木・金・土曜開催、参加費無料。
・予約はからどうぞ。

お問い合わせ/☎045-472-5890(9:00~12:00、13:00~17:00)

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