2018.03.31

オトコの節気と和菓子の甘い関係

季節を感じながら和菓子を味わう=日本人で良かった! と思える瞬間をご堪能あれ。

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文/河合かおる

都内では、つい先日桜が満開を迎えたかと思えば、1週間もしないうちにはらはらと散り始め、道路を淡いピンク色に染めています。
やがて木々は青々と生い茂り、梅雨に濡れ、紫陽花が主役へ……季節は春から夏へとめぐります。

「日本には季節がいくつありますか?」と聞かれたら、多くの人が4つと答えると思いますが、中国では元々4つの季節をさらに「二十四節気」に分けていました。地球が太陽のまわりを一年でぐるっと一回りする360度を15度ずつ24に区切って名前をつけた、この「二十四節気」が日本へ伝播し、今も私たちの生活のあちらこちらで片鱗をのぞかせています。

たとえば、春は2月4日の「立春」に始まり、2月19日頃「雨水」、3月5日頃「啓蟄」、3月20日頃「春分」(今年は21日でした)、4月4日頃「清明」、4月20日頃「穀雨」と続いて、5月5日頃の「立夏」まで、これすべて春の「二十四節気」をカレンダーに落とし込んだもの。これらは、かしこまった手紙の冒頭に書く「~~の候」という時節のあいさつにもよく使われています。

日本人は、その節気ならではの行事やお祝い事を生活に組み込んできたわけですが、そこには必ずと言っていいほど和菓子が添えられてきました。

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季節行事に寄り添ってきた身近な和菓子アレコレ

お正月には、薄い餅の中に牛蒡と白味噌を包んだ「花びら餅」、桃の節句には桜の葉で餅菓子を包んだ「桜餅」、端午の節句には餅に餡をはさんで柏葉で巻いた「柏餅」など。

ちなみに、お彼岸に食べる和菓子、同じものでも春は「牡丹餅(ぼたもち)」、秋は「お萩(おはぎ)」と別の名前で呼ばれています。
これは、前者が牡丹の花、後者は萩の花が咲き乱れている様子に似ているから、なのだそう(諸説あり)。
同じ色、形をしていても、季節のフィルターを通してみれば全く別の植物に例えられてしまう。日本人の心が、いかに季節によって移ろう自然の影響を受けてきたかということですね。

こうした伝統的な日本の美意識を現代に進化させて、斬新な和菓子を提案し続けている和菓子店HIGASHIYAでは、月に一回「ヒガシヤギンザの節気餅」というイベントを開催しています。
ヒガシヤギンザ内観

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ヒガシヤギンザの節気餅イベントって?

店頭で職人が朝生菓子を作っているところを目の前で見学することができ、作りたての菓子を持ち帰るのはもちろん、そのまま茶房で食べることも可能。二十四節気に合わせた季節の和菓子をつくるところからじっくりと楽しめるイベントは、他ではなかなか体験することができない貴重なもの。
ヒガシヤギンザ職人

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二十四節気にちなんで供される美しい和菓子の数々

直近では、4月1日(日)「清明」の頃、さわやかな辛味をもつ山椒の若葉とまろやかな白味噌入りの餡で求肥を包んだ「木の芽餅」が味わえます。
木の芽餅
5月6日(日)「立夏」の頃には、蓼(たで)の風味をきかせた求肥を、卵を贅沢に使用してふんわりと焼き上げた生地で挟んだ「鮎焼き」を用意。
鮎焼き
味、香り、見た目、すべてに季節感を織り交ぜた和菓子には、日本人の豊かな感性がぎゅっと凝縮されています。

忙しない日常を送る諸兄たちにとって、旅行やグルメはリフレッシュの定番かと思われますが、時々ふと立ち止まって「和菓子を味わい、季節を感じる」という些細な時間を過ごしてみるのも良いものです。
きっと、しみじみと込み上げる想いに浸れることでしょう。
「ああ、日本人っていいなあ」と。

(参考文献:「はじめてふれる日本の二十四節気・七十二候」根本浩著・汐文社)

◆ HIGASHIYA GINZA

住所/東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル 2F
お問い合わせ/☎︎03-3538-3230
営業時間/

ヒガシヤギンザの節気餅
日時/毎月第1日曜日 正午より午後3時まで
場所/ヒガシヤギンザ 店頭
価格/1個270円(税込) 4個(経木箱入)1000円(税込)
※ 数に限りがありますので、完売の際はご容赦ください。

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