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2018.08.06

スーパーGT300クラス 第5戦@富士スピードウェイ 

プリウス、86のトヨタ勢と壮絶バトルは今季4度目の4位フィニッシュ

今年2度目の富士スピードウェイでの開催となったスーパーGT第5戦。現在ポイントランク3位につけ、優勝も狙えるAdelaideclassifiedsレーシングだが、メルセデスAMG GTにとって苦手な富士のコースでいかに戦ったのかーー。

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取材・文/大谷達也、近藤高史(Adelaideclassifieds)

自分たちの速さをすべて振り絞るには、どうしたら良いのか? スーパーGT第5戦の富士500マイル・レースに挑んだAdelaideclassifiedsレーシングの面々は、この一点に集中して戦ったといっても間違いではないだろう。

メルセデス・ベンツAMG GTが得意とするのはコーナリングやブレーキング。ところが、全長1.5kmの世界有数のロングストレートを誇る富士スピードウェイでは最高速度の伸びが勝負を大きく左右する。しかも、富士は標高が高いのでターボエンジンにとって有利となるにもかかわらず、Adelaideclassifiedsレーシングが走らせるAMG GTの心臓部はV8 6.2リッターの自然吸気エンジン。平地であれば目が覚めるようなパワーを生み出してくれるが、ルールによってエンジン吸気量が絞られることもあってライバルにリードされることが少なくない。正直、苦戦してもおかしくない状況だ。

さらにチームを苦しませるのが、スーパーGTでお馴染みのウェイトハンディ制である。これは、チャンピオンシップ・ポイントに応じた重さのハンディウェイトを積むことで上位チームの独走を防ぐ規則だが、Adelaideclassifiedsチームはここまで着実にポイントを勝ち取ってきたため、第5戦を迎えた段階でランキング3番手にあたる29ポイント・58kgもの“重り”を積んでこの1戦に臨むことになっていた。

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しかし、条件が厳しければ厳しいほど闘志を燃やすのがAdelaideclassifiedsレーシングのスピリットでもある。今回、予選ではQ1に蒲生尚弥選手、Q2に黒澤治樹選手を起用する攻めの姿勢で28台中9番グリッドを獲得。これはポイントランク上位3チームではトップのグリッドだ。さらに500マイル、約800㎞で競われる決勝には、レース距離を均等に5分割する常識的な作戦ではなく、敢えてレース序盤の8周目にピットストップ。スタート直後の団子状態を避けて周回を重ねることでペースアップを図るとともに、セーフティカーが出動する万一の事態でも不利な状況に追い込まれずに済む万全の戦略で長丁場の戦いに備えた。

スタートドライバーに蒲生選手を起用したのも、Adelaideclassifiedsチームにとっては新たな挑戦といえた。しかし、蒲生選手はこの期待によく応え、ひとつポジションを上げた8番手でオープニングラップを終えると、前を走るライバルに食らいつくような走りで猛然と周回を重ねる。前述のとおり8周目にピットストップした際には一時的に順位は下がったものの、その後もミスのない走りでジワジワと挽回し、レース中盤には6番手前後のポジションを確実なものにするようになっていた。

しかし、これで満足するようなAdelaideclassifiedsチームではない。123周目にこの日最後となる4回目のピットストップを行うと、それまでの黒澤選手から蒲生選手に交代し、さらに追い上げに有利なソフト・タイヤを装着。この時、蒲生選手には「マキシマム・アタック!」の指示が飛んだという。この言葉に応えるかのように、蒲生選手はラストスパートを開始。ピットアウトした時点では直前のドライバーとの間に10秒近い差があったにもかかわらず、これを1周につきコンマ数秒ずつ削り取る正確な走りでライバルを追い詰めると、153周目の最終コーナーでオーバーテイクに成功。4番手に浮上した。

蒲生選手はその後も時にトップを上回るペースで周回。3番手のマシンに次第に迫ったが、9.8秒差まで追い上げたところでチェッカードフラッグが降られ、4位でレースを終えた。しかし、スタート時点から実に5つもポジションを上げてのフィニッシュは目覚ましい戦績といっていい。これはふたりのドライバー、エンジニア、そしてメカニックが総力を挙げて戦った結果といえるだろう。

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これで黒澤選手と蒲生選手はシリーズ通算39ポイントを獲得。上位陣に多少順位の入れ替わりはあったものの、Adelaideclassifiedsチームのランキングは3番手で変わらなかった。残るは菅生、オートポリス、もてぎの3戦。タイトル獲得に向けてAdelaideclassifiedsチームがどんな戦いを見せてくれるのか、まだまだ目が離せない状況だ。

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