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2017.10.15

コンパクトSUVのラグジュアリー化が止まらない!

いま、SUVやクロスオーバーといったカテゴリーの車が世界中で注目を集めています。これはコンパクトな高級車というトレンドの高まりのあらわれなのです。

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写真/長谷川 直紀 文/大谷 達也

2017年11月号より
大勢で乗れて、荷物もたくさん積めるからクルマも"大は小を兼ねる"と言われたのは昔の話。日本のみならず世界の道路事情、環境問題を考えるに、よりコンパクトなクルマのほうがもてはやされている現実もある。その実態に迫った──。
コンパクトカーを超えた気品と存在感
デザイナーのマティアス・フィンクが「都市でナイトライフを楽しむにも、週末にアウトドアに出かけるにも使えるクルマ」を目指したと語るアウディ Q2。コンパクトなボディサイズながら、ウォーターフロントの夜景を前にしても、その気品と存在感はまったくたじろがない。

アメリカ生まれのヨーロッパ育ちが人気⁉

読者の皆さまもご存知のとおり、SUV、もしくはSUVをやや都会的にしたクロスオーバーと呼ばれるカテゴリーのクルマが世界中で売れに売れている。

もともとSUVはアメリカ生まれ。あの広大な大地で暮らし、巨大なピックアップ・トラックをこよなく愛してきたアメリカ人が、ピックアップよりも実用性や快適性の優れたSUVを考案し、発展させてきたことはなんとなく理解できる。しかし、現在のSUV人気はそれよりもはるかにグローバルなもの。例えば自動車文化の本場で、SUVとはもっとも遠い存在と思われてきたヨーロッパでもSUVはぐんぐんとその存在感を増しているのだ。

イギリスの調査機関“JATO”は2016年にヨーロッパで登録されたSUVは390万台で、前年の320
万台から21.4%も伸びたと報告している。同じ期間にヨーロッパの乗用車販売台数は6.5%増えたので、SU
Vは市場平均の3倍を上回るペースでセールスを上積みしたことになるのだ。
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とりわけよく売れたのがBセグメントやCセグメントと呼ばれる、比較的コンパクトなSUVやクロスオーバー。もともとヨーロッパではメインストリームとされるクラスだが、ここのところSUVやクロスオーバーに関しては特に好調とされる。なぜだろうか?

SUVが人気を博した最大の理由はセダンやハッチバックよりも車高があるため運転席からの見晴らしが良く、室内も広々としているからといわれる。もはや4輪駆動で最低地上高が高く、悪路での走破性が優れていることがS
UVの購入動機とされる時代は終わったのだ。

このメリットがとりわけ生きるのがコンパクトカー・クラスであることは自明の理。しかも、ヨーロッパによくある古くからの街並みでは道が狭いことが多く、コンパクトカーのほうが扱いやすい。コンパクトなSUVやクロスオーバーが売れる背景には、しっかりとした理由があったのだ。

もうひとつ、コンパクトSU
Vやクロスオーバーのセールスが好調なのはハッチバックカーよりもどこか高級に見えて、生活感があまり漂っていない点にあるとも言われている。つまり、長年使い続けてきたコンパクト・ハッチバックカーに飽きた層が、SUVやクロスオーバーに乗り換えているというわけだ。このカテゴリーにはとりわけ個性的なデザインが多いことも、こうした人気を支えている。

さらに見逃すことのできないのが、プレミアム・コンパクトSUVと呼ばれるセグメントの隆盛である。つまり、ヨーロッパのプレミアムブランドが作るコンパクトSUVないしクロスオーバーが、いま静かなブームになりつつあるのだ。

そのきっかけは、ヨーロッパに根強く残る「小さな高級車への憧れ」にあると思う。高級車といえば大型車が当たり前というのが以前の常識。ただし、富裕層が必ずしも大型車ばかりに乗りたがるわけではないことは、1960年代のロンドンでセレブたちが好んでミニを選んだことからもわかるとおり。

そうした志向を背景に、これまでヨーロッパの各メーカーが“小さな高級車作り”に挑んできたが、いまでも成功例として語り継がれるのは前述のミニをベースとする「バンデンプラ・プリンセス」くらいなものだ。
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プレミアムカーブランドが小型SUV市場に積極参入

最新のコンパクトSUVやクロスオーバーには、同じクラスのハッチバックやミニバンからは感じ取ることができないラグジュアリーさ、プレミアム感が備わっていると思うし、作り手である自動車メーカーもこの点をはっきりと意識している。

その明確な証拠といえるのが、メルセデス、アウディ、BMWといったプレミアムブランドが揃ってコンパクトSUVを手がけている点。そのいずれもが、ベースとなるハッチバックモデルに負けないくらい好調なセールスを誇っていることが、市場がプレミアム・コンパクトSUVを求めている何よりの証拠といえる。

そんなプレミアム・コンパクトSU
Vの最新作がアウディQ2だ。従来からラインナップされているQ3と同じCセグメントに属するが、Q2は全高が10cm近くも低いため、はるかにスタイリッシュで軽快に見える。エクステリア・デザインはSUVに求められる躍動感を新鮮なセンスで表現しつつ、アウディらしい品も併せもっている。

インテリアのクオリティもこのクラスではトップクラスといえるだろう。そして外観からイメージできるとおり走りも軽快そのもの。とりわけ、デュアルクラッチ・ギアボックスのSトロニックと少し硬めのサスペンションがもたらすワインディングロードでのフットワークには目を見張るものがある。

SUV 01

Audi Q2 1st edition[アウディ Q2 1st エディション]

デビューを祝福する特別な"ファーストエディション"も登場
走りとスタイリングを磨く“Sライン・パッケージ”のほか、各種パッケージ・オプションを装備したQ2 ファーストエディションは280台の限定販売。ほかにラインナップも。
全長×全幅×全高:4205×1795×1520mm 車重:1340kg 直列4気筒1.4L DOHC インタークーラー付きターボエンジン 490万円(税込)/アウディ(アウディ コミュニケーションセンター)
インテリアも、もちろんラグジュアリーです
カラフルなアンビエントライトやメーターパネルを全面的にデジタル化したバーチャルコックピットを装備したQ2。その華やかさは大都市の夜景と比べても見劣りしない。
Q2とライバル関係にあるメルセデス・ベンツのGLAは先頃、マイナーチェンジをしたばかり。この結果、メルセデスのSUVファミリーに共通するフロントの“パンチドグリル”を採用したほか、テールライトにはEクラスと共通の“クリスタルルック”を採り入れ、SUVらしさとメルセデスらしさを強調している。

ラインナップの幅広さもGLAのウリのひとつで、1.6リッター・エンジン搭載のGLA 1
80に始まり、AMGが手がける最高出力381psの“世界最強直4エンジン”を積むAMG GLA 45 4M
ATICまで4モデルが揃う。しかも398万円~という価格設定。この点だけは「メルセデスらしからぬ」と表現してもいいだろう。
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SUV 02

Mercedes-Benz GLA 180[メルセデス・ベンツ GLA 180]

見た目のワイルドさが増したコンパクトSUV
実は輸入車メーカーのなかでSUVのラインナップがもっとも充実しているメルセデス。その末弟にあたるGLAは、先日実施されたフェイスリフトでより力強いデザインに生まれ変わった。GLA 180であれば400万円を切る価格も魅力的。
全長×全幅×全高:4430×1805×1505mm 車重 : 1480kg 直列4気筒ターボ・チャージャー付きエンジン 398万円(税込)~/メルセデス(メルセデス・コール)
メルセデス、アウディとともにドイツ・プレミアム御三家の一画をなすB
MWはX1というCセグメントSUVをラインナップしているが、ここでは同じBMWグループに属するミニの最新SUV、クロスオーバーを紹介しておきたい。

このモデル、Q2やGLAと同じCセグメントに属するものの、そこは“ミニ”らしく外寸は2台よりも少しずつコンパクト。ただし、ミニらしい合理性とスペースユーティリティの高さでライバルと肩を並べる室内スペースや使い勝手を実現している。しかし、そうした基本骨格以上に注目したいのが、このクラス初となるプラグイン・ハイブリッドモデルの投入である。

既存のディーゼル・モデルに追加されるかたちでデビューしたミニクーパー SE オール4は、1.5リッターのガソリン・エンジンに加えてバッテリーとモーターを搭載。家庭用電源から充電した電力で、エンジンをまったくかけることなく40km(ヨーロッパ規格による)を走行できるほか、電気を使い切れば通常のハイブリッドカーとしても使用でき、環境への優しさをアピールしている。

SUV 03

MINI Cooper SE Crossover ALL4[ミニクーパー SE クロスオーバー オール4]

環境に優しいプラグインHVを採用
ミニのSUV“クロスオーバー”がフルモデルチェンジ。デビュー時はディーゼルのみだったパワーユニットにこのほどプラグイン・ハイブリッドが追加された。ミニらしいスペース効率の高さで、室内も広々している。
全長×全幅×全高:4315×1820×1595mm 車重:1770kg 直列3気筒1.5Lガソリン・エンジン 479万円(税込)/MINI(MINIカスタマー・インタラクション・センター)
同じくドイツ車のフォルクスワーゲンは、CセグメントSUVのティグアンをフルモデルチェンジ。最新のゴルフと共通のテクノロジーを採用し、S
UVとは思えない洗練された乗り心地や静粛性を実現した。エンジンは1.4リッターと小ぶりながら、適切なトルク特性とデュアルクラッチ・ギアボックスのおかげで走りは軽快。輸入Cセグメントでは数少ないアクティブレーンキーピングを備える点も魅力だ。

SUV 04

VolksWagen tiguan[フォルクスワーゲン・ティグアン]

価格とクラスを超えた洗練度に注目
やや背の高いSUVらしいプロポーションをもちながら、その静粛性の高さと乗り心地の快適性は2クラス上のセダンにも匹敵するティグアン。先進の安全装備、運転支援装備を搭載していることも特徴のひとつだ。
全長×全幅×全高:4500×1840×1675mm 車重:1540kg 直列4気筒2Lインタークーラー付きターボエンジン 360万円~(税込)/フォルクスワーゲン(フォルクスワーゲン カスタマーセンター)
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大ヒットSUVもさらなる小型へと"進化"

初のSUV“Fペイス”を大ヒットさせた英国のジャガーは、ひとまわり小ぶりのCセグメントに分類されるEペイスを発表。最新のジャガーらしいスタイリングのなかにスポーティな走りを予感させるモチーフがちりばめられているが、実際に操ってもジャガーらしいダイナミックなフィーリングとスモールSUVならではの可愛らしさが息づいていて発売が今から楽しみだ。

SUV 05

Jaguar E-PACE「ジャガー Eペイス]

同社のDNAを受け継ぐコンパクトサイズのSUV
ひと目見てジャガーとわかるスタイリングとともに、SUVの常識を超えた走りの良さを実現したジャガーの最新コンパクトSUV、Eペイス。最新世代の2.0リッター・ディーゼル・エンジン、もしくは同じく2.0リッターのガソリン・エンジンを搭載する。
全長×全幅×全高:4395×1984×1649mm、車重:1843kg(※海外仕様)直列4気筒2Lターボエンジン 451万円~(参考価格)/ジャガー(ジャガーコール)
ジャガーと同じグループに属するランドローバーからは、レンジローバーヴェラールがリリースされた。今回、登場するモデルのなかでは大ぶりだが、レンジローバーとしては比較的コンパクトなサイズが特徴。モダンななかにも、いかにもレンジローバーらしさを感じさせる折目正しいデザインは魅力的。レンジローバーを名乗るからには優れたオフロード性能を兼ね備えていることはいうまでもない。

SUV 06

Range Rover Velar[レンジローバー ヴェラール] 

"オフロードの貴公子"に新作が追加
レンジローバーの最新デザイン言語を纏ったヴェラールがデビュー。エンジンは2.0リッター直列4気筒INGENIUMターボチャージド・ディーゼル・エンジンからV6 3.0リッター・ガソリンまで幅広いラインナップを用意。
全長×全幅×全高:4820×1930×1685mm 車重:2020kg 699万円~/ランドローバー(ランドローバーコール)
最後に、日本代表としてマツダ CX-
3を紹介しておきたい。動物がもつ生命感をカタチにしたマツダの“魂動”デザインは、日本車にしては珍しい「面のハリ」を強く感じさせる美しさ。スカイアクティブと呼ばれる新世代のテクノロジーコンセプトを採用していることもあって、走りは軽快そのもの。デビュー当初はディーゼル・エンジンのみだったが、先頃ガソリン・エンジンが追加されたこともニュースだろう。
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SUV 07

Mazda CX-3[マツダ CX-3]

プレミアムブランドに引けを取らない高級感
まるで獲物に飛びかかる瞬間の肉食動物を思わせる躍動美が特徴的なCX-3のエクステリア・デザインはマツダ自慢の“魂動”コンセプトを継承。サイズを超えた美しさと質感を誇る。走りの良さもヨーロッパ車並み。
全長×全幅×全高:4275×1765×1550mm 車重:1300kg 直列4気筒2Lガソリン・エンジン 241万円~(税込)/マツダ(マツダ コールセンター)
今回、ご紹介した7モデルはどれも個性派揃いのクルマ。セダンやクーペと比べてちょっと背の高いスタイリングが、各ブランドが持ち味を生かせるスペースを生み出したといえる。既存の枠を越えたコンパクトSUVの魅力に、触れてみてはいかがだろうか?
■お問い合わせ
アウディ コミュニケーションセンター 0120-59-8106
ジャガーコール 0120-05-0689
フォルクスワーゲン カスタマーセンター 0120-993-199
マツダ コールセンター 0120-386-919
MINIカスタマー・インタラクション・センター 0120-329-814
メルセデス・コール 0120-190-610
ランドローバーコール 0120-18-5568

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