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2019.09.01

【試乗】ランボルギーニ・ウラカンEVOを富士スピードウェイで乗ってみた!

マイナーチェンジしたランボルギーニ ウラカン EVOに富士スピードウェイで試乗。圧倒的なパフォーマンスと、快適な乗りやすさを兼備した最新のランボルギーニはいったいどんな走りを見せるのか?

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取材・文/大音 安弘

強力なパフォーマンスに使いやすさを加えたスーパーカー

ファイティングブルのエンブレムに象徴されるように、ランボルギーニといえば、荒々しく手強いイメージが強い。事実、私が初めてステアリングを握ったランボルギーニは、フラッグシップモデル「アヴェンタドールLP700-4」であったが、そのイメージを裏切らないものだった。

恥ずかしながら告白すれば、その迫力に圧倒され、公道に連れ出すことに躊躇を覚えたほど。暴力的なパワーを連想させる迫力のサウンド、そのパワーと格闘するクラッチが生み出す強いシフトショック、強固なボディとサスペンションが発する衝撃など、まさに血気盛んな闘牛を宥めるように運転をしていたことを思い出す。ランボルギーニとは、そういう硬派なクルマなのである。

ところが、その常識を打ち破る存在が現れる。ランボルギーニ最大のヒット作となった「ガヤルド」の後継として、2014年にデビューした「ウラカン」だ。V10ミッドシップ2シーターという点は受け継ぎながらも、最大の変化は、毎日乗れるスーパーカーを目指さしことにあった。とはいえ、アヴェンタドールの洗礼を受けた私からすれば、とても素直に受け取れるものではない。

しかしながら、ステアリングを握った瞬間、それがまぎれもない事実であることはすぐに理解できた。V10エンジンは、期待を裏切らない迫力のサウンドを放つ一方で、ドライバーに緊張を強いることはなく、なめらかな動きを見せ、乗り心地も快適と言っていいほど優れており、こんな万能なランボルギーニがあっても良いものなのかと、目を白黒させてしまった。私の最大の注意は、鼻先を路面と干渉させることがないように気を配る程度であった。
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その最新作が、今春、日本上陸を果たしたマイナーチェンジモデル「ウラカンEVO」だ。 EVOは、空力特性や車両統合制御、エンジンスペックなど全面的なアップデートが加えられ、万能選手が目指されたウラカンの理想像を追求したものといえる。

最大のポイントは、ウラカンの最強仕様だった「ウラカン・ペルフォマンテ」と同じ640psのスペックのエンジンに加え、後輪操舵と4輪に作用するトルク・ベクタリング・システムを含めた新車両統合制御機能の「ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インタグラータ(LDVI)」が採用されたことにある。

簡単に言えば、最もパワフルなウラカン用のエンジンを積みながらも、これまで以上に運転し易いだけでなく、運動性能にも磨きがかけられたということなのだ。さらに空力特性が向上されたエクステリアは、ペルフォマンテ同様にエキゾーストパイプの位置が高められ、よりアグレッシブさを増している。

今回の試乗は、顧客に最新モデルでスポーツ走行を体験してもらうイベント「ランボルギーニ・エスペリエンザ」と同様の内容で、富士スピードウェイで実施された。インストラクターによる先導車付きサーキット走行となるが、安全マージンを確保しながらも積極的なドライビングを行っていくので、EVOの進化を理解できるように配慮されている。

早速、サーキットコースにコースインし、アクセルを開けていく。第一コーナーまでのわずかな距離でも、強化されたウラカンEVOの心臓は、脱兎のごとく俊敏な加速を見せる。放たれるパワーと共に高まるサウンドに、心躍らない人はいないだろう。そのパフォーマンスに圧倒されそうになりつつも、ドライビングが楽しめるのは、ウラカンEVOが適切なインフォメーションを与えてくれることにある。
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進化版のEVOになっても、ウラカンの持つ素直な一面は、失われていない。1周目の慣熟走行を終えた後、ランボルギーニの走行モードセレクト「ANIMA」を通常走行モードである「ストラダーレ」から、スポーツ走行向きの「スポーツ」へとチェンジ。EVOに与えられた車両制御システム「LDVI」は、各部のセンサーからのデータを分析し、ドライバーの次の動きとニーズを予測し、車両の全体のコントロールを行う優秀なナビゲータなのだが、モードポジションの違いでもアウトプットを変化させる。

最も変化を感じたのはコーナリングだ。後輪の舵角を増やすことで路面に吸い付くような動きが強まり、よりシャープな動きとなる。ステアリングやシートを通して、タイヤの動きはよりダイレクトに伝わってくる。

少しスピードレンジがあがれば、EVOからの回答も変化していく。今回は、試さなかったが、上級車向けのサーキットモードとして「コルサ・モード」も備えており、よりシャープな動きとなるという。そこまでの領域を堪能するには、一定以上のドライビングスキルが求められるのはいうまでもないが、スポーツモードでも十分以上に刺激的で、その先の領域が存在することを垣間見せてくれた。
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スラロームコースで体感した、最新マシンの奥深さ

今回、EVOの進化が感じやすいシーンとして、もうひとつテストトラックが用意された。広大な走行スペースに、パイロンによるジグザグ走行を行うコース(スラローム走行)と円形に配置されたパイロンに沿って円を描くように走らせるコース(定常円旋回コース)のふたつを設けたものだ。まずはスラロームのコースを試す。ここで威力を発揮するのが、後輪操舵機能だ。

これはフロントよりも切れ角はずっと小さいが、リヤタイヤに舵角を与えることで、小回り性を高めることができる。右、左とパイロンの間の身軽に駆け抜けるウラカンEVO。ドライバーの取り回しの感覚は、ウラカンが小さくなってしまったのではないかと錯覚させるほど。この身軽さは、まるでコンパクトハッチバックを操っているようだ。

念のため伝えておくが、ウラカンEVOは全長4797㎜×全幅2030㎜のワイドなボディを持ち、ホイールベースは2620mmもある。続いて、もうひとつのコースで、定常円旋回に挑む。後輪駆動車の場合、クルマは円を描くように走行させ、スピードを高めていくと、リヤタイヤがスライドし、ドリフト状態となる。

つまりここでEVOをドリフトさせてみようというわけだ。通常、リヤタイヤが滑り出した後は、その状態を維持するために、繊細なステアリング操作とアクセルコントロールが求められ、失敗すれば、クルマは即スピンする。またEVOは、フルタイム4WDということもあり、一般的には、滑らせにくいクルマといえる。

ところが、そのセオリーに反して、ハンドルを一定に保ち、アクセルを踏んでいけば、クルマがドリフト状態となり、それを維持してくれるというのだ。
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正直、半信半疑で、コースインし、ステアリングを切りながら、円を描くように走行させ、アクセルを徐々に開けていく。綺麗な円を描くにはコツは必要なので、私のスキルでは、このコースではアクセルとの格闘となったが、驚くべきことにアクセル操作をラフに行っても、クルマは決してスピンしない。

これこそ、LDVIの優れた性能を示すシーンであり、ウラカンEVOの真骨頂なのである。綺麗な円を描くことは叶わなかったものの、ウラカンEVOを短時間とはいえ、ドリフト状態にできたのは感激であった。

ウラカンEVOは、ペルフォマンテなどのスペシャルモデルやトップモデルアヴェンタドールで培った最新ランボルギーニの技術を惜しみなく投入した、まさにウラカンシリーズの集大成ともいえるモデルだ。

上記のようにドリフトだってお手のものである。ただ誤解してはならないのは、ハイレベルな運転を簡単に行えるようになったということよりも、ドライバーがウラカンEVOとの対話を強めていくことで、ステップアップを助けてくれるように進化していると理解すべきだろう。それは新生ランボルギーニの新たなアイコンとなった戦闘機の操縦桿に備わるロックオンボタンを彷彿させるカバー付きスタータースイッチも物語る。
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やはり、ランボルギーニに乗るということは、大人としての覚悟と理性が求められるのだ。ウラカンは、より優れたクルマへと進化を続けているが、扱いやすい側面は、必ずしもナンパなクルマになったことを意味するわけではない。それはウラカンEVOでサーキット走行を通して感じた率直な気持ちである。モード切替の「ANIMA」に代表されるように一皮抜けば、いつでもファイティングブルは目覚める。やはりランボルギーニは、そういう一面を持ち合わせるクルマなのである。
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ランボルギーニ Huracán EVO

タイプV10 エンジン、90度、MPI (マルチポイントインジェクション) + IDS (成層直噴)
排気量5,204 cm3 (317.57 cu in)
最大出力640 CV (470 kW) @ 8,000 rpm
最大トルク600 Nm (443 lb.-ft.)@ 6500 rpm

https://www.lamborghini.com/jp-en

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