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2019.06.30

ディーゼル登場! メルセデス・ベンツAクラスはどう進化した?

2019年3月25日にAクラスのラインナップに追加されたメルセデス・ベンツ「A200d」。「ハイ、メルセデス」の呼びかけで起動するボイスコントロールシステムは話題に。いえいえ、このクルマの魅力はそこだけじゃありません。その詳細をリポート!

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取材・文/小川フミオ

ハッチバック×ディーゼルという特別な価値

80年代のゴルフやファミリアで一世を風靡したハッチバックは、2020年代を前にしても魅力が薄れていない。なにより機能的で、扱いやすい。好きなハッチバックでゴルフだろうと山登りだろうとサーフィンだろうと出かけると、気分が若々しくなる。

最新のお勧めは、メルセデス・ベンツ「A200d」だ。日本では2019年3月25日にAクラスのラインナップに追加されたモデルで、「ハイ、メルセデス」という呼びかけで起動するボイスコントロールシステムを備えるいっぽう、力強いエンジンパワーと、上質なステアリングフィールという基本がしっかり出来ている。

最新世代の2リッターディーゼルエンジンは、CクラスやEクラスに一足先に搭載されて実力証明ずみのユニットだ。コンパクトなサイズとアルミニウムのシリンダーブロックなどによる軽量化が特徴で、さらにもうひとつ、徹底的に排ガスのクリーン化が追究されているのも大きなセリングポイントである。
専用のエアダム一体型バンパーなどを備えるAMGライン装着車
後輪駆動主体のCクラスとEクラスでは縦置きされていたユニットだが、A200dのために横置きとし、Aクラスでは初めて8段と多段化されたツインクラッチ式変速機を組み合わせている。

EU圏で2020年に施行されるきびしい排ガス規制(ディーゼルは「ユーロ6d」)を前倒しにクリアしている点は、特筆ものだ。排ガス中の窒素酸化物を窒素と水に分解するアドブルーと触媒の組み合わせは従来からのシステムだが、A200dではさらに触媒の数を増やして、ごく微量のアンモニアの排出まで抑制している。

正式な燃費は、2019年6月をめどに始まる納車前に発表される予定だが、日本で長い距離を走ったひとによる実燃費はリッターあたり25キロ前後とかなり良好だ。

ディーゼルの美点は、燃費と燃料代の低さと、それに低回転域からのたっぷりしたトルクにある。A200dではごく低い回転域をのぞけば、1500rpmあたりから力が盛り上がっていく感覚だ。実際に320Nmの最大トルクは1400rpmから発生する設定である。
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質感の高い面を持つボディには白色もよく似合う
ターボチャージャーの効きはマイルドだが、しかし効果的だ。振動も騒音もとても低く抑えられていて、気持よく上の回転までエンジンがまわる感覚はすばらしいと思えた。ディーゼルだと気づくのはサービスステーションで燃料を入れるときだけかも、と思わせるほどだ。

1.33リッターガソリンエンジン搭載のA180に対して、補機類が増えたせいで100キロすこし重量が多い。が、それがプラスに働いている印象だ。いわゆるバネ上が重くなったせいで、乗り味がしっとりしているのだ。

Cクラスを思わせる独特の慣性フィーリングのステアリングホイールとともに、A200dは従来のハッチバックの枠ではくくれない、独自の上質感を手に入れているといってもいいだろう。

試乗したモデルはスポーティなオプション「AMGライン」(20万4000円)をそなえていた。標準では16インチのホイールが18インチになるとともに、フロントスポイラーやサイドスカートなどの外装パーツが加わる。

さらに、本革巻きスポーツステアリングホイールが備わり、シート表皮やダッシュボードにレザーダイナミカとメルセデス・ベンツが呼ぶ人工スウェードが使われる。機能面では、アダプティブ機能が備わったマルチビームLEDヘッドライトが「AMGライン」に含まれる。
グリップ部分にパーフォレイテッドレザーを使用したAMGライン専用のステアリングホイール
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AMGラインでスポーティな仕様が人気?

AMGライン専用のシートは前後席ともにヘッドレスト一体型のスポーティなものだ。標準モデルのヘッドレスト別体型シートもけっして悪くないがカラーがブラック系のみなので、華やかさという点でも、レッドステッチを持ったAMGラインのシートはいいかもしれない。

それに日本市場ではスポーティな仕様の人気がとりわけ高い。メルセデス・ベンツのほとんどのモデルでAMGラインが設定されているし、BMW(Mスポーツ)やアウディ(S line)も同様だ。なのでリセールを考えても、スポーティ仕様を選ぶひとが多い。

試乗したA200dは18インチホイールに扁平率45パーセントとやや薄めのタイヤを装着していたが、乗り心地はけっして悪くなかった。意識していると多少路面のゴツゴツを拾う場面もあったが、スポーティなハンドリングのために乗員が不快を感じるような関係は生まれなさそうだ。
AMGライン用のヘッドレスト一体型スポーツシート
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スマートタブレットを立てたようなデザインのダッシュボードはAクラス(とBクラス)独特のものだ。速度計も回転計もデジタル表示で、スクリーンをタッチすることでナビゲーションやインフォテイメントシステムの操作が出来る(音声でも)。

音声認識を含めた斬新なシステムはAクラスから始まった。かつて海外で開発者に会ったとき、「なぜトップオブザラインのSクラスからではないのですか」と訊ねたことがある。答えは「いいと思ったら、どのモデルからでも。メルセデス・ベンツのラインナップに上下はないのですよ」というものだった。

たしかに、ハッチバックだから経済効率重視のひとむけとか、そんなふうにとらえて、A200d(399万円)に乗らないでいるともったいないといえるほどだ。ハッチバックボディにディーゼルエンジンという組み合わせを持つドイツ製のライバルは、いま日本市場にはない。独自性が光るクルマなのだ。
車体色は白、黒、シルバー、グレイなど無彩色が多く、暖色では唯一、赤が設定されている
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https://www.mercedes-benz.co.jp

● 小川フミオ / ライフスタイルジャーナリスト

慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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