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2019.04.07

【ついに登場】BMWの新型SUV、X7は極上クルーザーだった!?

高級セダンに代わり、多くのセレブに愛用される大型SUV。その先鞭を付けたのがBMWだったが、長らく7人乗りSUVはカタログに無かった。そしてついに待望のフルサイズSUVが搭乗。その詳細をリポートする。

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文/小川フミオ

その貫禄、高級リムジン級!

いま高級セダンの分野で異変が起きているといわれる。世界的に大きな市場のいくつかで、大型セダン離れが起き、かわりに高級SUVの人気が上がっているそうだ。ドイツの高級車メーカーの重要なポストにいる人物から、じかに聞いた話である。「価値観が変わってきています」と言っていた。
250kWの最高出力と450Nmの最大トルクを持つ2998cc6気筒エンジンにフルタイム4WDシステムの組合せ
さいきんBMWが発売した「X7」は好個の例だ。「7シリーズなみの快適性と雰囲気を与えようとしました」と開発に携わった担当者が言うだけある。全長5150ミリ、全髙1805ミリという車体は堂々としているし、仕立ても豪華だ。SUVのかたちをした高級リムジンである。

パワートレインのラインナップにはV8もディーゼルもあるが、2019年3月に米国で試乗したのは、日本にも導入される3リッター直列6気筒ツインターボ搭載の「BMW X7 xDrive 40i」だ。ご存知のように、車名にあるxDriveはフルタイム4WDシステムのことである。
エアサスペンションを備えていて快適な乗り心地とスポーティなハンドリングを両立させている
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今回のX7のジャーナリスト向け試乗会はユニークな試みだったようだ。起点はサウスカロライナ州スパータンバーグ。BMWが工場を持つ土地である。そこから各国のジャーナリストがリレー形式で、西部へと向かう。最終目的地はカリフォルニア州のパームスプリングだ。

私がドライブしたのは、ルートの中間パートである。メキシコ国境の町、テキサス州エルパソをスタートした。アリゾナ州ツーソンを経由して、サグアロ(背の高いサボテン)で知られるフェニックスまでの約800キロを一日でというコースだった。
クルーズコントロールをはじめ車線逸脱防止機構やウィンカーレバー操作による自動車線変更など、運転支援システムは最新のレベル
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待望の3列シート仕様の大型SUV

天候が悪く、予想外の積雪で、予定していた山岳路が通れなくなったりということもあった。それでもフリーウェイもありワインディングロードもありのルートを楽しめた。最終的には、フェニックス・スコッツデールの高級ゴルフリゾートに到着。ようするに、X7が使われる実際のシチュエーションをフルに体験できたといえる。

3列シートを備え、最大で7人乗れる大型SUVは、BMWのファンが待ち望んでいたものといえる。米国ではキャデラックのエスカレードやメルセデス・ベンツのGLSが市場での競合になると、BMWの開発者は教えてくれた。ようやく、ガチで競えるモデルの登場である。
液晶TFTを使った計器盤にインフォテイメントシステム用のモニターと最新のBMWのテクノロジー搭載
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強く印象に残るのは、走りだ。はたして、期待以上に気持ちのいいドライブを体験させてくれた。7シリーズにはじまり、後輪駆動主体のモデルでおなじみの新世代の6気筒エンジンは、ここでもすばらしい印象を残してくれる。

最高出力250kW(340ps)と最大トルク450Nmというデータの数値もさることながら、体感的にもシビれるような魅力をもったエンジンだ。上の回転域までいっきに回る。
回転計の針の動きに一瞬、遅れてトルクが出てくる感覚が、私の好きなポイントだ。上まで回してパワーを出すかんじがスポーティだからだ。実際はごく低回転でもしっかりトルクがあるのだけれど。このあたりの設定が上手である。

電子制御の8段オートマチック変速機もドライバーの気持を読み取ってくれるかんじで、アクセルペダルの踏み込み量が多いときはシフトアップを遅らせ高めの回転域での、アクセルペダルとエンジンが直結したような太いトルクを味わえる。
写真の内装は「Design Pure Excellence」というパッケージ
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その乗り味は高級セダンだった

足回りはしっかりしている。電子制御ダンパーを組み込んだエアサスペンションを備えている。オプションでアクティブステアリングが用意される。後輪に舵角がつき、低速では逆位相で回転半径を小さくするいっぽう、高速では同位相に動くことで安定性を高めるのだ。

ライバルの1台はエスカレードと書いたが、乗り味はまったく異なる。ペリメターフレームを持つキャデラックがふわりとしたかんじで走るのに対して、乗用車とおなじモノコックボディのX7の操縦感覚は、剛性感のかたまりというかんじなのだ。同社のセダンとあまり変わらない。
6人乗り仕様は2列めが独立したコンフォートシート
ストレートではぐんぐんと加速し、ステアリングホイールを切ったときの車体の動きはロールが抑えめだ。軽快な身のこなしでカーブをこなしていく。感心するのは、しっかりと効く剛性感の高いブレーキだ。コーナリングを楽しみたいドライバーのために作られたクルマといえる。

通常このジャンルではSUV(スポーツユーティリティビークル)というのだが、BMWはあえてSAV(スポーツアクティビティビークル)と自車を定義している。スポーティなライフスタイルを楽しむためのクルマという意味で、そこにはドライビングも含まれているのだ。
3列めにも2人ぶんのシートが備わる
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インテリアは豪華だ。シートの配列は2種類用意されている。ちがいは2列目で、独立した一人用シートが2つ並ぶ6人乗り仕様と、3人がけベンチシートの7人乗り仕様がある。

多く売れるのは7人乗り仕様かもしれないが、6人乗り仕様の、独立したアームレストを備えたシートはぜいたくで、X7に合っていると思う。とくに試乗車ではBMWインデビデュアルによる凝った仕上げのメリノレザーシートというオプションを搭載していたので、居心地のよさが際立っていた。

「オーケイ、ビーエムダブリュー」と発語すると起動する会話型のボイスコントロールシステムも備わる。「暑い」と言うと、「何度に設定しますか?」と訊いてくる。視線を一瞬移動させるだけでもリスクが高まるハイウェイではとくにありがたい装備だ。
車高調節システムなどオフロード用の装備も充実(オフロードパッケージも本国仕様には用意されている)
日本市場にも導入されたばかりの新型X5と同時に開発されたX7。プラットフォームは共用するが、全長は215ミリ長く(X5は4935ミリ)、全幅は同一、全髙は35ミリ高い(同1770ミリ)。ホイールベースもX7が125ミリ長い。

「BMW史上もっとも大きなフロントグリルです」というBMWの言葉にうそはない。フロントグリルは巨大だ。そばにいるとラジエターファンに吸い込まれそうな迫力がある。そこに上下幅の狭いヘッドライトが組み合わされて、見た目の印象も新しい。新しい生活のスタイルを運んできてくれそうなX7である。これを使い倒せる生活が送れるひとはうらやましい。
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● 小川フミオ / ライフスタイルジャーナリスト

慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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