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2018.07.04

カルティエ「タンク」はなぜ時計好きの心を惹きつけ続けるのか?

誕生してから100年にわたって愛され続けるカルティエ「タンク」。性別も年齢も超えて人々を魅了するその魅力に迫る。

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文/福田 豊

昨年、誕生100周年を迎えた歴史的名作時計

カルティエの「タンク」が誕生したのは1917年。第一次世界大戦の終結を決定づけ、再びヨーロッパに平穏な日々をもたらした平和の象徴である戦車=タンクをモチーフにしたことから、「タンク」と名付けられました。
「タンク ソロ ウォッチ」LM クオーツ、18KYGケース(34.8×27.4mm)、アリゲーターストラップ、日常生活防水。56万2500円/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)© Cartier
以来、「タンク」は基本的なかたちを変えずに、昨年、誕生100周年を迎えた。100年ものあいだ変わらずにつくられ続けているプロダクトというのはほかに類例がない。「タンク」はまさに歴史的名作なのです。
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次世代の「腕時計のかたち」を創造した、時計史に残る傑作デザイン

初期に製作された「タンク」。現在とほぼ変わらない佇まいをもつ。© Eric Sauvage
では、そんな「タンク」の魅力はなにか――。「タンク」の魅力のいちばんは、なんといってもデザインです。「タンク」の生まれた20世紀初頭は、時計が懐中時計から腕時計へと移行していった、腕時計の草創期。腕時計は第一次世界大戦で戦う兵士たちが、懐中時計を出し入れする煩わしさを軽減するために、腕に巻きつけたのが実質的な始まりとされます。そしてそのため最初期の腕時計は、懐中時計の丸いケースにベルトをつけるための突起=ラグを付加した、単に懐中時計を改造したものがほとんどでした。
タンクの誕生の過程のスケッチ。© Cartier
しかし、「タンク」のデザインの考え方はまったく違いました。タンクの白眉は、戦車のキャタピラー(厳密には「キャタピラー」はアメリカのキャタピラー社の商標登録。正式な呼称は「無限軌道の履帯・りたい」「ベルト式の履帯」など)をモチーフにしたこと。四角形のケースの両サイドの上下をキャタピラーのように突き出し、そこにベルトをつけたのです。

結果、「タンク」はラグを不要とした。つまり「タンク」は、それまでの腕時計が懐中時計の単純な改造であったのに対し、懐中時計とはまったく違う"腕時計のかたち"を創造した。「タンク」のデザインは時計史に残るものなのです。
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時計を超えた、歴史的芸術作品である

「タンク」のデザインの非凡さは、それだけに留まりません。たとえば、「タンク」の簡潔を極めた造形は、その時代の潮流であった「未来派」や「マシンエイジ」の文脈で語ることができる。兵器である戦車をモチーフにした手法は、その大きな証左といえるでしょう。

しかし、「タンク」の何よりの素晴らしさは、新しい時代の芸術である「アール・デコ」を表していたことなのです。

アール・デコは1925年のパリ「アール・デコ展」(現代装飾美術・産業美術国際博覧会)を機に開花し、「世界で初めて世界を一周した芸術」などともいわれる、世界中を席巻した芸術。そしてそのアール・デコは、実はカルティエの創案した様式であり、またアール・デコの主役はカルティエでした。

ところがそれ以前に、カルティエは「タンク」で既にそれを体現していたのです。「タンク」の幾何学的な直線性を強調したかたちや、白と黒の対比といった、独特のデザインコードは、そのままアール・デコのものだから。すなわち「タンク」は、カルティエが生み出したアール・デコの最初期の代表作のひとつ。時計という以前に、全デザイン史のなかで語られるべき、歴史的芸術作品であるのです。

また、タンクのもうひとつの魅力が、進化し続けていること。
基本的なデザインはまったく変えることなく、1921年には縦長の「タンク サントレ」のデザインを発表。以降、「タンク ア ギシェ」「タンク アメリカン」「タンク フランセーズ」「タンク バスキュラント」など、さまざまなタンクが生み出され、それが今日なお続いています。
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数多の著名人たちに愛され続けている

そしてそんなことから「タンク」は、時代時代の男と女に愛用されてきました。

それら「タンキスト」と呼ばれる男女は、ルドルフ・ヴァレンティノ(1895~1926年)、クラーク・ゲーブル(1901~1960年)、ジャン=ピエール・メルヴィル(1917~1973年)、イヴ・モンタン(1921~1991年)、トルーマン・カポーティー(1924~1984年)、アンディ・ウォーホル(1928~1987年)、アラン・ドロン(1935年~)、イヴ・サンローラン(1936~2008年)、ジャクリーン・ケネディ・オナシス(1929~1994年)、シャーロット・ランプリング(1946年~)、パティ・スミス(1946年~)などなど、錚々たる顔ぶれが枚挙にいとまないほどズラリと並びます。
よってタンクを選び、付けることは、それら著名な男女と同じタンキストになること。それはお洒落な男女にとって、とても意味のある素敵なことでしょう。それがタンクのさらに大きな魅力なのです。

さて。というのが、タンクが100年にも渡って計好きの男女の心を惹き付けた理由。そして次の100年もきっと、我々の心を魅了し続けてくれるであろう、タンクの普遍的な魅力なのです。
※掲載商品はすべて税抜き価格です

■ お問い合わせ

カルティエ カスタマーサービスセンター 0120-301-757

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